『トム・ソーヤーの冒険』から、一か月半かかってようやく読み終わりました。😅
岩波少年文庫の『トム・ソーヤー~』を読み終わってから、『ハックルベリー・フィン~』に入ると、ものすごい違和感があります。👀
それは、『トム・ソーヤー~』で強い訛りで話していたハックが標準語を話しているからです。
これは訳者さんが違うからです。『トム・ソーヤー~』は石井桃子さん、『ハックルベリー・フィン~』は千葉茂樹さんが訳しています。
標準語のほうが読みやすいのですが、ハックがまるで別人になってしっまったようで微妙でした。まあ、すぐ慣れるんですけどね。😌
あらすじを簡単に紹介します。
『トム・ソーヤー~』の最後の方で突然大金持ちになったハックのもとに、飲んだくれの父親がお金をせびりにやってきます。
父親の暴力に嫌気がさしたハックは、自分が何者かに殺されたように見せかけて逃げ出しますが、その時、知り合いの黒人奴隷のジムと出会います。
ジムは遠方に売られるのを嫌がって逃亡しているところでした。
ハックはジムを自由の身にするために一緒に旅をすることにしました。
黒人の奴隷制度があったころの話なので重いテーマです。
逃亡中にハックとジムはいつしか友情と信頼で結ばれます。
しかしジムの逃亡を手伝うハックは、大それた犯罪をしていると何度も悩みます。
「拝借」という言葉で小さな盗みなら躊躇いなくするハックなのに、逃亡奴隷を逃がすのはあり得ないことなのかと、時代も国も違う私には不思議に思えました。
本書の中では、訳者の意向で差別語が省かれています。子ども向けなので安心して読める分、生々しさはないので浮世離れ感が否めません。「奴隷」という存在とハックの葛藤がいまいち掴めないのです。これはもう一般向けを読むしかないのでしょうか。🥲
物語の終盤では、トム・ソーヤーも大暴れします。正直色々と酷いです。トラブルメイカーぶりは健在で、前作で大人になったように見えたのは気のせいでした。🤣
ハックはトムを尊敬しているようなんですが、何故なのかさっぱりわかりません。分別はハックの方が100倍くらいあります。
危うく超バッドエンドになるところが、やや強引な展開で回避されています。😓
それでも、近代アメリカの光と影をハックの冒険を通して鮮やかに描いた名作であることには間違いありません。🏆