小学校高学年向けの今年度の感想画コンクールの課題図書です。
モンゴル大帝国フビライ・ハンの実在した娘、コカチン姫の旅をファンタジーテイストに描いたお話です。
コカチン姫は政略結婚でアルグン王に嫁ぐため、遠い国イル・ハンへ旅立たなければならなくなりました。
ところが初っ端で運命の人とまるわかりな青年パースが出てきます。👀
政略結婚のきっかけとなったパースをコカチン姫は、始め嫌っていたのですが、共に旅を続けるうちに、だんだんと惹かれるようになりました。
まあ、何だかんだで旅が終わって、とうとう政略結婚の場になったところでジャジャーンとパースが登場!
なんと彼はイル・ハンのカザン王子だったのです。🎊
王様と結婚するという話は無かったことになり、王子様と結婚することになりました。
めでたしめでたし💗
……って何その子ども向けハーレクインロマンス。🤣
「シークとの恋」かいな。結局、王子の嫁探しの旅だったの?
そんな呑気な国、あっという間に滅びてしまいますわ。
政情が不安定だから長く辛い旅をしてきたんじゃないんですか?
と突っ込まずにはいられませんでした。😓
思わず、ググって実際のコカチンが誰と結婚したのか調べました。すると、本当にカザン王子と結婚していました。👀
でも、それはあまりにも長い旅だったので、コカチン姫がイル・ハンに到着した時には既に、アルグン王は既に亡くなられていたからなのだそうです。
Wikipediaを読むと、コカチン姫は運命に翻弄された女性のようです。
作品を読むのに、Wikipediaの情報は必要ないかもしれませんが、史実を元にした割には全体的に軽すぎます。
魔物と戦うとかはファンタジーで構いませんが、その他のところはもう少しリアリティが欲しかったです。
そうでないと、紹介文にもある、
わたしの道はこの手で切り開く!
が、空虚に響いてしまいます。
マルコ・ポーロも登場します。
架空の同行者パースのせいで、史実にあるマルコがやや空気なのが辛いです。😅
マルコ・ポーロは昭和世代では、アニメの影響もあって有名だと思うのですが、平成・令和世代では、名前しか知らないかも?彼もまた運命に翻弄された人。もっと活躍させてあげてほしかったですね。🥺